難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。



お正月は普通の日と変わりなく過ごしています。息子が孫を連れてくることもないし、妻は私が食べられないので料理を作ることもないです。


何もない静かなお正月ですが、平穏であることがありがたいと感じています。

体に痛みを抱えていますが、最近7ヶ月は発熱がなく体調もそう悪くはなく、元気に新年を迎えることができました。



ALSと診断されてまもなく5年になります。
昨年のこの時期1年後は身体がどのように進行しているのだろうか全く想像できませんでした。


過去1年間を振り返ってみました。


➀上肢の新たな症状(2018年1月~3月頃)
・右肩が震える
・椅子にかけている時は肩から前腕、手の平にかけて強張り感が強い
・両手親指と人差し指の間がぴくぴく動く


②上肢の新たな症状(2018年4月~6月頃)
・両手小指球の攣縮が多い
・両手首から尺骨神経にかけてパンパンに腫れ上がり眠れない


③上肢の新たな症状(2018年10月~12月頃)
・両手の平の母指球、小指球の中が動いている
・両手人差し指が固くなり始め、少しずつ曲げにくくなっている
・両手薬指と小指も曲げづらくなりげんこつが上手く握れない


④頚椎の新たな症状(2018年1月~3月頃)
・首の左右筋力低下により首を左右に動かしにくくなった


⑤頚椎の新たな症状(2018年4月~6月頃)
・半年前の入院時と比べて首がふた回り細くなっている(レスパイト入院先の医師より)


⑥下肢の新たな症状(2018年1月~3月頃)
・左脚大腿部外側と内側、ふくらはぎの左側がぴくぴく動く(攣縮?)


⑦下肢の新たな症状(2018年10月~12月頃)
・左膝、左尻などがぴくぴく動く(攣縮?)
・右脚大腿部外側と内側、右膝がぴくぴく動く(攣縮?)
・両足から両大腿部にかけてつり易くなった


⑧嚥下機能の新たな症状(2018年6月~8月頃)
・唾液の粘調度が以前よりも強くなり、低圧持続吸引器では対処できなくなった
・唾液が咽頭に溜まるのが以前より早くなり吸引器なしでは散歩ができない
・唾液を飲み込む際の喉ぼとけの上下幅が以前の半分になり、呑込みがかなり悪化している


⑨鼻炎の新たな症状(2018年10月~12月頃)
・鼻汁が多くなっている

・吸引を始めると鼻汁が止まらない


数ヶ月前から唾液がすぐ咽頭に溜まってしまうので、1日中吸引チューブをくわえなければならなくなり、QOLが大幅に低下しているのが辛いです。


しかしながら、足がまだ正常に動かせて、呼吸機能が徐々に低下しているものの息苦しさがないし、声がまだ出せるのはありがたいと思っています。

医療スタッフ、介護スタッフ他多くの方々に支えられて、今を生きていることを実感しています。



今年は今までに体験したことのない難壁に挑むことになりそうですが、何としても乗り越えたいです。


支えて下さる方々に感謝し、絶対に病魔に屈しない気持ちで1年を過ごしたいと思います。


今年もどうぞよろしくお願いします❣




最後までお読みいただきありがとうございました。




今年最後の患者家族交流会

12月2日患者家族交流会に行ってきました。


会場がある建物です。


向い側には大正時代に建てられた旧裁判所があります。市の重要文化財に指定されています。煉瓦造りが素敵な建物です。


道路沿いのイチョウがとても綺麗でした。




今回は初参加の方が6組と多かったです。

症状の進行が早いので、ご家族が代わりに参加されるケースは珍しくありません。


参加者一人ずつ順番に発症からの経緯や現在の様子などについて語っていただきました。
症状の部位や進行の早さは人によってまちまちです。
発症した本人は勿論ショックですが、ご主人が発症し奥様が鬱状態になって食事が喉を通らないという話もお聞きします。家族だけで抱え込んでしまうことだけは避けていただきたいと思います。


保健師さん、ケアマネジャーさんに相談されるのがいいですが、解決策が見い出せない場合は日本ALS協会の各都道府県支部に相談されるのが良いかと思います。


患者家族交流会では毎回ゲストとして医師にも出席していただいてます。
今回は以下のお話がありました。
・胃瘻を造設するか迷っている方へ ➡ 胃瘻の必要性について説明がありました。
・唾液量が増えている方へ ➡ 唾液分泌を抑える薬としてアタラックスやスコポラミンを紹介されました。
・「ALS関連書籍についてお薦めの本を紹介してください」との質問に対して
➡「新ALSケアブック ━ 筋萎縮性側索硬化症療養の手引き」(日本ALS協会編集)が紹介されました。専門書はアマゾンで購入できます。


司会者からはバックバルブマスク(アンビューバッグ)とNPPV(バイパップ)について紹介がありました。


在宅療養では訪問看護師、理学療法士等の医療スタッフの利用者の中にはALS患者さんもいますが、個人情報の問題があるので情報が一切入ってきません。他の患者さんがどのような生活を送っているのか知りたくても情報収集が難しいです。

患者家族会では療養生活も含め様々な情報が入手できるだけでなく、患者さん、ご家族の生の声を聴くことにより、患者・家族同士思いを共感できるのも大きな意義があると思います。

初対面の患者・家族も2回、3回と顔を会わすと自然と話し合える雰囲気があります。素晴らしいことだと思います。



今回の患者家族会では嬉しいことがありました。
この患者家族会に1年前から出席されていたSさんの姿が見えなかったのをとても残念に思っておりましたが、患者家族会の中でSさんから運営委員のFさんへ送られたメッセージが紹介されました。そこには今後の療養生活について悩みに悩んだ末に決断されたことが綴られていました。

Sさんもブログを書いていらっしゃいますが、進行する病気と闘いながら、ご自身のお気持ちやご家族への想いを綴っておられ、前向きに生きていらっしゃる姿に感銘を受けました。
お会いできなくて残念に思っていました。


ところが患者家族会が終了に近づいた頃に突然会場の扉が開いて一人で入って来られた方がいらっしゃいました。Sさんだったのです。
まるで映画のラストシーンを見ているかのようでした。
運営委員のFさんの演出によるものでした。Sさんは辛くてもにこやかに笑みを浮かべてくださりその姿勢にも感銘を受けました。


嬉しいことがもう一つありました。患者家族会に初参加されたYさんが私のブログを見てますと言って下さったのです。人違いではないでしょうかと言ったのですが、2年近く前に書いた内容についても憶えて下さってたので驚きました。
こういうことがあるとモチベーションが上がりますね。Yさんには感謝のことばしかありません。


今回も素晴らしい患者家族交流会でした。運営して下さってる協会事務局、協会委員の皆様に感謝です。




最後までお読みいただきありがとうございました。




現状維持で新年を迎えたい

昨日はヘルパーさんの支援を受けてイチョウ並木を散歩してきました。


自宅から2~3キロ程度のところですが、今回が初めてでした。

歩道の落ち葉を見ると風情を感じます。



青く澄み渡った空の下での散歩は気持ちがいいですね。



11月の外出は病院通院を含めて3度目でした。
首まわりの筋肉が痩せて不安定感がかなり増しています。また、肩の亜脱臼により痛みも強いですが、外出を阻んでいる一番の原因は唾液吸引チューブを常時くわえるようになったことです。
くわえていると分泌される唾液が吸引されますが、一部の唾液は咽頭に溜まってしまうので、路上で何度か止まって、ヘルパーさんにチューブを喉の奥へ入れて溜まった唾液を吸い取ってもらいました。



吸引器は大きめの手提げ袋に入れて持ち運んでもらっています。




昭和12年竣工の桜橋です。


橋灯を見ると歴史を感じます。


名古屋駅から東へ延びる幹線道路で幅員が50mあります。
市内はこのくらいの広さの道路が何本もありますが、他府県の人から見ると珍しいようです。


超高層ビルを背景にしたイチョウも綺麗です。



バッテリーが1時間半程度しか持たないので短い時間でしたが、十分楽しめました。


二週間も経てば本格的な寒さがやってくると思います。今度発熱したら気管切開になりそうなので気を付けたいです。


今の目標は何とか現状維持で新年を迎えることです。




最後までお読みいただきありがとうございました。


ALSを発症してからの旅の想い出

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症してから、「今を生きる」を実感しています。


症状が進行して次第に身体の自由が奪われていく。昨日できたことができない。今日できることが明日はできなくなってしまうかもしれない。


そう考えるとやりたいことは先延ばししない。今できることを最大限にと考えるようにしました。


診断告知を受けた直後、主治医から「まだ元気なので美味しいものを食べたり、旅行を楽しんでください」言われた時に、旅行も今の内にしておこうと考え、2年間色々な観光地を訪れました。





ちょうど2年前の11月に家内と飛騨高山へ一泊で旅行しました。この頃は身体介護も次第に増え、家内と二人で行く最後の旅行になりました。




飛騨高山は大学時代のクラブ旅行、会社の慰安旅行、友人との旅行、家族旅行など何度か訪れてますが、夏から初秋にかけてが多く紅葉が見頃の時期に一度行ってみたいと思っていました。



高山駅から中橋へは今まで歩いたことのない道を通って行きました。
途中、国分寺に立ち寄りました。
高山市内にこんな立派な大イチョウがあるとは知りませんでした。

人や建造物と比べるとその大きさがどれだけ凄いかわかりますね。

奈良時代に聖武天皇が国分寺を建立した時に植えられた木で樹齢1250年です。建造物はすべて消失しましたが、この木だけは生き残ったのだそうです。奇跡ですね。




高山観光名所の一つである中橋に到着しました。


宮川の両岸の木々が色ずいて綺麗でした。


地面がイチョウの葉っぱで覆いつくされて綺麗ですね。中橋には福が授かる言い伝えが残っています。



中橋からは古い町並みがすぐ近くですが、健常者の時の体力はなくホテルへ向かいました。


旅行の楽しみといえば景色を見たり、地元の食材を使った料理を食べたり、温泉に入ったり色々ありますが、この時は殆ど食べられなくなっていて入浴はシャワーでした。



食事は胃ろうからの経管栄養でエンシュアHをシリンジで入れました。250㏄で375kcalと高カロリーなので満腹感が充分得られます。


翌朝は北アルプスから昇る朝日を見ることができました。高山市内のホテルの部屋からの撮影です。


乗鞍岳です。


稜線の左半分が穂高連峰です。一番高く見えるのが奥穂高岳で右横に吊尾根と前穂高岳も見えます。空気が澄んでいる秋から冬にかけてでないと見られない風景です。


ズーム撮影で槍ヶ岳も何とか写りました。


北アルプスの稜線は雪で白くなっていますが、高山市内は紅葉がちょうど見頃でした。




飛騨高山旅行の1年後は首を支える筋力低下が進み、肩や腕の痛みが強く唾液量も増え、宿泊旅行が難しくなってました。

今振り返ると旅行を先延ばししなくて良かったと思います。症状が比較的軽い時に各地を旅行できたことが楽しい想い出として残っています。


身体の障害はこれからも進行して行くので、やりたいことは先延ばししない。今できることを最大限にやろう。これが私にとっての「今を生きる」です。




最後まで読んでいただきありがとうございました。


胃ろう造設手術と胃ろう交換

先週は半年に一度の胃ろう交換でした。
胃ろう造設手術から4年が経ち8回目になります。



1回目~3回目は手術を受けた大学病院での入院交換でした。

胃ろう交換は20分程度で他に血液検査、CT検査、嚥下検査があり、3日~4日程度の入院でした。


大学病院での入院生活はまだ症状が軽い時期だったこともあり、不自由なく快適に過ごせました。10階の病棟からはとても見晴らしがよく、入院回数を重ねる度に看護師さんとの再会も楽しみでした。



しかし、楽しいことはいつまでも続きませんでした。急性期病院のため病院を変わることになり、5回目からは在宅で行っています。



病院では看護師さんが付き添い、若手医師が見学に入ったりすることもありましたが、在宅では往診医が2回目以降は一人でやって下さってます。


胃ろうカテーテルを抜く時と新しいカテーテルをはめ込む時は痛むので我慢しないといけないですが、ほんの一瞬ですので体への負担は感じません。



いつもお昼過ぎに行うので、お昼(胃ろうからの経管栄養)は絶食になりますが、朝夕の食事は通常と変わりません。



胃ろうは内視鏡を使って造られたお腹の小さな穴のことで、お腹の表面と胃がカテーテルで繋がっています。



お腹の口(胃ろうカテーテル)は抜けないように、胃内固定版と体外固定版で止めています。


これだけの情報だと手術も術後の生活も大変そうでできれば避けたいと思いますよね。


ではなぜ胃ろう造設手術が必要なのでしょうか。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)が上肢、下肢の他に嚥下機能まで麻痺する病気だからです。

病気によっては一時的に胃ろうを使って経管栄養を行い、再び口から栄養を摂っている人もいますが、ALSでは嚥下機能が回復して再び食べられるようになることはありません。


呑み込みが上手くできないと食道へ流すために、気管支入口に蓋をする役目の弁が正常に働かなくなり誤嚥性肺炎を引き起こしてしまうのです。


胃ろう造設手術は口から内視鏡を入れて行うため、嚥下機能や肺活量が低下してからでは実施が難しいので、症状が軽度の段階で医師から勧められます。


私は医師から上記の説明を受けて、避けることができないと手術を決意しました。

胃ろう造設手術はわずか20分程度で終了し、想像していたよりも簡単で楽な手術でした。




患者家族交流会では診断告知を受けて間もない人もいらっしゃいますが、その中には人口呼吸器装着も胃ろう造設もやりませんと仰る人もいらっしゃいます。

情報不足だと思いますので、医師からしっかり説明を受けたり、体験者に聴くなどして正しく認識していただきたいですね。



胃ろう造設手術で取り付けられる胃ろうカテーテルですが、劣化しますので定期的に交換となります。

胃内固定版が「バルーン(風船)型」 と「バンパー型」の2タイプがあり、「バルーン型」は1ヶ月ごと、「バンパー型」は半年ごとです。「バンパー型」は「バルーン型」と比較すると交換時に痛みを伴いますが、安全性が高いので医師からは「バンパー型」を勧められました。


私の命を繋いでくれた胃ろうカテーテルです。今回初めて見ましたが、お腹表面からのかなりの深さに驚きました。
半年間でこんなに汚れるとは!
末端部がバンパーです。




8回目の胃ろう交換も無事終わり一週間が経ちましたが、トラブルもなく順調です。食べられないのは辛いですが、生かされていることの有難さとは比較にならないです。



毎日当たり前のように胃ろうからラコール、エンシュア、野菜ジュース等を入れているだけですが、しっかり健康が維持されているのは凄いことだと思います。


今回の胃ろう交換も順調で往診医の先生には感謝の思いで一杯です。




最後まで読んでいただきありがとうございました。