難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

足の症状への対処法

ALSの進行により脚の筋肉が痩せ細ると当たり前にできていたことができなくなりました。
気管切開手術をしても歩行していた時は、ベッド上仰臥位で足を上げるとテーブル上のパソコンまで届いてましたが、歩行を止めてから徐々に機能低下し1年後には全く上がらなくなりました。


ベッドの足側を10~20度位に上げて、右膝をタオルを入れて高くし支点にすると足が上下左右に動かせるので、今もこうしてブログを綴ることができます。


脚の疲労は凄いです。写真は鍼です。


鍼は筋肉の緊張を和らげることで、痛みや強烈な疲労感を鈍らせる効果があります。先生には関節可動域ストレッチもしていただいてます。


この他作業療法士・理学療法士の先生にはマッサージをしていただいてます。



脚は痙攣や攣縮の症状があります。
足首は筋力低下により足が下垂したり、かかとに重力が加わり痛みで夜中に目を覚ましてしまいます。
底屈{足首を伸ばし押す運動}はできますが、背屈{足首を曲げる動作}ができないというアンバランスから生じる足首の痛みを緩和するために、木箱や装具を使って足首が伸ばされないようにします。



また、かかとの痛みを回避するため足首の下にタオルを敷くことでかかとに重力が加わらないようにしてます。

左足は昼間も木箱をフットレストとして使っています。右足指は下垂が進んでます。


ヘルパーさんからの提案で鍼の先生に足をテーピングしていただきました。


訪問入浴の前日、足をテープで巻き入浴後に剥がしてましたが、水膨れや傷ができるトラブルがあり取り止めました。

今は足にゴムバンドを巻いてます。親指の下垂をくい止めるのと足首の変形を矯正するために少し効果が出てます。


装着時間が長いと皮膚が弱くトラブルがすぐ起きるので装着するのを2時間程度に抑えてます。

ゴムバンドはこの他にパソコン入力時にも有効です。トラックボールマウスを操作する時に親指や人差し指が下垂しているので、トラックボール上のボタンに触れクリックされてしまうのを防ぐ効果もあります。


以上下肢の症状にどのように対処しているのかご説明させていただきました。

呼吸確保のため欠かさない痰吸引、24時間唾液吸引、上肢の痺れ・疼痛、排便コントロールなど、どれも気が抜けません。


毎日が闘いですが悲壮感がありません。
療養生活の初期は障害が進行するたびに不安が募り気持ちが沈んでましたが、気管切開手術をして行きつくところまでくると逆に落ち着きを取り戻してます。

辛いことが多いですが、医療・介護スタッフに支えられ幸せだと思います。





最後までお読みいただきありがとうございました。

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。



ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症して9年目に入ります。
正月3ヶ日は普段と変わりませんでした。ヘルパーさんも訪問看護師さんも普段どおりに入ってくださいました。


今までを振り返ると発症から5年8ヶ月は症状の進行が緩やかでしたので、3年前までの大みそかと正月はヘルパーさんには休んでいただいてました。
3年前の1月2日は息子の付添で市の中心部にある公園まで出かけてました。足は健常者と変わらなかったので、将来人工呼吸器を装着しても下肢の機能は現状維持でいけると自信をもってました。
その2ヶ月後には気管切開手術をしましたが、退院後も1階と2階の階段の昇り降りができ、自宅の周りの300m程度はヘルパー1名付添で休みながら歩行できました。300m以上の歩行は人工呼吸器を着けてなかったので、息苦しさに襲われるのが恐くて回避しました。



今は立位から一歩も足を前に出せません。
こんなに急速に下肢の筋力が衰えてしまうとは想定外でした。原因については、①気管切開8ヶ月後の入院期間が長かったこと、②翌年トイレ使用も歩行も禁止となり廃用性が進んだことに加えて、ラジカット治療を止めたことも障害進行の一因と考えられます。進行を早めた原因については改めて記載したいと思います。


介助者が2名揃わないと離床できないのは辛いですが、昨年は救急搬送されたことを除けば健康状態が安定してました。ヘルパーさんには24時間入っていただき安全に過ごすことができました。
また、コロナ禍で普及したズームを初体験できました。ベッド上でパソコン画面から会合に参加するというもので、ネット環境が整えばどなたでも体験できます。



ズームがビジネスの世界だけでなく療養生活者の間にも広がっているのは大きな意義があると思いました。
わたしは市内の病院主催の「難病カフェ」と「自分をプレゼン実行委員会」主催の行事で、初めて発表(ヘルパー代読)する機会をいただきとても幸せに感じました。手が動けば数日間でできる資料が1ヶ月近くかかりました。
二つの発表は知人からの勧めでした。筆不精なのでお断りしようかと思いましたが、足入力で想いを伝えられるのがいつまでかと考えると自分の生きざまを語れるのは今しかないと思いました。
また、体験談がALSを発症し生活環境が整備されてない方々、人工呼吸器の選択で悩んでいらっしゃる方々の少しでも参考にしていただきたい思いもありました。二つの発表はヘルパーさんのサポートのおかげで無事終えることができました。一人では何もできない不自由な体ですが、多くのスタッフさんに支えられていることに感謝しています。
2022年はどんな1年になるのでしょうか。平穏に送りたいですが、甘くはない療養生活を重々承知してます。スタッフさんへの感謝に応えるためにも、新しいことにチャレンジし元気に過ごしたいと思います。
皆様におかれましてはコロナ第6波の感染が拡がってますのでご注意ください。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。






最後までお読みいただきありがとうございました。

孫パワー②

先日埼玉県から2人の孫が2年5ヶ月ぶりに遊びに来てくれました。

お兄ちゃんは小学5年になり、体が随分大きくなってました。体重も増えわたしと同じ位になりびっくりしてます。少しダイエットした方がいいかな(笑)


もっと驚いたのはわたしの部屋に来て「何かお手伝いはないですか」と聞いてくれて涙が出ました😢



心の優しい子に育ってくれたのが嬉しかったです。
下の子は2年生でゲームに夢中で自由人です。
長男と次男は性格が違いますね。

3日間の滞在中にこの地域では珍しく雪が積もり、子供たちは燥ぎ回ってました。




この地域で雪が2センチほど積もるのは数年ぶりです。





今度会う時に一回り成長しているのを見るのが楽しみです。




今年も残すところあと1日となりました。皆様にはお世話になりありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。






最後までお読みいただきありがとうございました。

ゆず風呂に入れました

先日入浴時にまさかのアクシデントがありましたが、一昨日の訪問入浴では嬉しいサプライズがありました。



ヘルパーさんが先日のゆず風呂にゆっくり入れなかったからと言って、ゆずを持って来てくださいました。
今度はゆっくりお湯に浸かれました。
体の芯まで温まりますね。



真まで撮ってくださり感激し涙が出ました。
訪問入浴さまは3名で来られますが、皆さんとても優しくて親切です。



この病気は今も進行中で辛いことが多いですが、人の優しさに触れると病気を乗り越えようとする気持ちになれます。
わたしは幸せ者です。






最後までお読みいただきありがとうございました。

入浴中に気道閉塞を起こしました

今週月曜日訪問入浴でまさかの気道閉塞が起きました。この日はゆず風呂を楽しみにしてましたが、それどころではありませんでした。


浴槽に足が当たるので、身体を上げてもらった時でした。首がのけぞられ閉塞感を感じました。

唇のチアノーゼと顔が真っ青になったので、周りの人も異変に気づかれたようでした。


頭を起こせば呼吸が楽になるのですが伝わらなくてもどかしかったです。

僅かな時間室外にいたヘルパーさんが戻ってきたので透明文字盤で伝えましたが、頭がパニックになり心臓がバクバクで平常時のようにはいきませんでした。
何とか伝えることができ、そうこうしてる間に入浴業者様が頭を持ち上げてくださり、窮地を脱することができました。
サチュレーションが80、心拍数が150(平常時70前後)だったそうです。

怖かったです。今回の体験を再発防止に活かしたいと思います。






最後までお読みいただきありがとうございました。