難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

ZOOMを体験しました

ブログは足で入力ができる内に生きた証として残したいと考えていました。
また、ALS協会の患者家族交流会には診断を受けて路頭に迷っている方や胃瘻、人工呼吸器装着を決めかねてみえる方のお役に少しでも立ちたいのと、不安や悩みを伝えあうことで共感が得られ、自分自身も元気をもらいたいという思いで参加しました。




ALSに立ち向かうためには往診医や訪問看護師さんなど医療スタッフの方からの情報だけでは、乗り越えられないことを先輩患者さんのブログを読んで痛感していたからです。

県支部では患者、ご家族が講師となって研修会が開催されることもありました。

人工呼吸器を着けて長く、手足が動かない方が透明文字盤を使っての意思伝達は頬を動かしてやられるのですが、抜群に早く見る人々を圧倒し、まさに神業です。


わたしの文字盤を読み取ってもらう早さはこの方の5倍以上かかりますので、ヘルパーさんをよくそこまで育て上げられたと尊敬します。




わたしは気管切開で声が出せなくなってからは、ヘルパーさんを介しての意思伝達はまだまだ希望している域には届いてません。


そんなわたしですが、難病カフェという講演会でゲスト出演として声がかかり驚きました。



プレゼン資料作りは初めての体験でした。健常者だった頃なら、1日か2日で完成できるものを足入力で何日もかけて作成しました。


コロナ禍で会場での開催が難しくオンラインをZOOMで配信しました。
ZOOMも初めての体験でした。開催時刻30分前に運営委員の方が自宅へ来られ、オンラインがつながりました。


わたしは自宅のベッドで身体を30度に起こし、パソコン画面をみてました。
参加者10数名の顔がライブで画面に映し出されると緊張します。しかし、わたしは予め用意された質問に答えただけでしたので楽でした。
あとは運営委員の方が日常生活の様子の動画とわたしの作成資料の代読を時間内でうまくまとめてくださり無事終えました。


足入力ができるうちに貴重な体験ができてよかったです。運営に携わられた方に感謝してます。






最後までお読みいただきありがとうございました。

体の筋肉をむしばんでいくALS

先月下旬に無事退院しましたが、色々ありご無沙汰してました。
身体の筋肉の攣縮、突っ張り、腫れぼったさなどの症状は発症2年目頃から始まってました。
攣縮とは筋肉がピクピク動いて収縮していくことです。自覚症状があるのとないのがありました。
首や肩の裏は見ることができないので、自覚症状がない攣縮は全くわかりません。
鍼灸の先生が動画を撮って見せてくださり、筋肉がピクピク動いているのを見たときはびっくりしました。こうした攣縮運動が始まると何日も続き治まった頃は筋肉が痩せてます。元には戻りません。お腹を除いて体全体が少しずつ気づかない間に広がっていきました。




最初はすごいショックでしたが、もう止められないのがわかり手足、首、背中、お尻の何処かで筋肉がピクピクしても慣れてしまいました。
顔の筋肉が硬くなり、舌が縮み、唇の周り(口輪筋)が軽い火傷をしたような症状も続いてます。
上記の身体の症状は部位によって突っ張り、腫れぼったさ、しびれなど色々です。
例えば腕の筋肉は肩から手先までつながっているので、肘下の尺骨神経が圧迫されると手全体に症状が起きます。今のわたしがそうで、指先や手のひらがピリピリしびれ、手首から肘にかけては腫れぼったさが強く睡眠の妨げになることもあります。
その間、唇や背中、足の症状も続いてますが、腕の諸症状が強すぎて余り目立たないのです。治まったわけではありません。よく眠れた日の朝は症状が軽いです。手を揉みほぐしてもらったりして一時的に症状が緩和されると他の部位の症状が目立ちます。



鍼灸の先生の話では体中の痛みは続いてても、痛みとして感じるのには優先順位があるのだそうです。なるほどと感じました。
今まではこの仕組みを利用し意図的に痛みを感じる部位を一時的に別の部位へ変える方法をとり凌いできました。
しかし、療養生活が長くなるにつれて症状が複雑になってきています。
今は肩から手先までの症状が過去にない強い症状です。痛みと上手く付き合っていくためにリハビリ、鍼に就寝前には薬(リリカ)を胃瘻から入れてます。更に鍼の先生からは腕が麻痺し、浮腫んで血流が悪くなっているので、施術以外の時間も手の位置を変えたり、動かしてもらうよう指導を受けました。



ALSは手加減なくこの先も身体をむしばみ続けています。脚の筋肉も一昨年の長期入院とその後の歩行禁止で大腿部がえぐり取られたように痩せました。
しかし、この先どんなことがあっても、パソコンの足入力だけは維持しブログで思いを綴っていきたいです。







最後までお読みいただきありがとうございました。

もうすぐ退院です

緊急入院して13日目です。
肺炎が治り抗生剤の点滴が終わりました。



退院までもうすぐです。
入院二日目に梅雨入りで外は厚い雨雲におおわれてましたが、昨日は久しぶりに青空が見えました。



ベッドの足の向きを窓側へ動かすと10階窓からの空の眺めは最高です。
身体を40度にギャッジアップすると公園の新緑も綺麗です。



ジャズでも流せば高級ホテルにいる気分?と変わりません。


ゆっくり流れていく雲を見ていると様々な形を見せてくれるので飽きないですね。



看護師さんへの意思伝達はヘルパーさんが24時間付添なので大丈夫です。

救急搬送された時の緊張感が消え極楽気分です。






最後までお読みいただきありがとうございました。

救急搬送されました

5月14日朝微熱があり、お昼頃には38.1度に上がってました。
訪問看護師さんが在宅医に報告したら入院が決まりました。


気持ちの整理がつかないまま数10分後救急車のサイレンが聞こえ近くで止まりました。

もしかしてうち? と思った直後でした。

救急隊員が入って来て病院へ搬送されました。
余りに突然で考える間もなくあっという間の入院でした。




コロナ感染? 不安がよぎりましたが、検査の結果軽度の誤嚥性肺炎とのことで安堵しました。
今は24時間抗生剤を点滴注射して体温も下がり体調も良くなっています。


慌ただしい1日で夕刻にベッドが空き入院病棟へ移りました。看護師さんのお出向えを受けましたが、その中に2年前にお世話になったOさんの顔も見え、Oさんも気づいてくれて「お久しぶり」と声ををかえてくださいました。
嬉しくて元気が出ますね。



この病院はコロナ禍もヘルパーの入室制限がなく、在宅と同じように介護サービスが受けられるのでそれまで抱いてた不安も消えました。

命綱であるパソコンも操作できるので、こうしてブログが書けます。


ありがたいことです。気持ちも楽になりました。







最後までお読みいただきありがとうございました。

ささやかな幸せ その2

今月は歴日数の関係でヘルパーさん2名で外出支援時間が殆どとれません。
ずっと家の中です。


訪問看護師さんが入り、ヘルパーさんと2名の時間は車椅子へ移乗し庭を観るのが楽しみです。


その他の時間は天井かテレビかパソコンを見ていますが、排痰のために側臥位を毎日左右合わせて30分程度とってます。



写真は右側臥位のときにカーテンを開けて見える景色です。




空に目を向け雲が流れていくのを見たり、自発呼吸で肺に溜まった痰を動かしてますが、それだけではつまらないですね。



昨日のヘルパーさんはエステをされたことがある方で手足を揉みほぐしてくれました。それが実に上手いのです。手を上へ伸ばしてもらうと手先から肘にかけての痺れも一時的に緩和されました。

窓を開けると気温22℃は暑くもなく寒くもなくなんとも心地よく居眠りにちょうど良い風でした。


ヘルパーさんが綺麗な飛行機雲が見えますよと言ってくれました。



残念ながら、わたしの位置からは見えませんでした。


すると、ヘルパーさんがわたしの視線に合わせて空を見上げ、ぎりぎりで見えないなあ。もうちょっとなのにと言って残念そうな表情をしてました。

患者の気持ちに寄り添ってくれるヘルパーさんに感謝です。








最後までお読みいただきありがとうございました。