嚥下障害について
ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症して4年7ヶ月、診断を受けて4年になります。 障害の進行は1日ごとではわからなくても、1ヶ月ごと、半月ごとで検証すると明らかに進行しているのがわかります。
昨年末に唾液と鼻炎からくる鼻漏が途切れることがなく、低圧持続吸引器での吸引では追いつかなくなり、誤嚥して熱を出してしまいました。その時からはパワーのある大型吸引器だけを使用しています。
低圧持続吸引器は熱帯魚用水槽で使われているモーターを改造した手作りです。
現在はこの大型吸引器を使用しています。
ALSでは口、舌、喉などの周辺の筋肉の力が低下するため、口の中で唾液をとり回し、呑み込むことが難しくなっていきます。
私の場合は発症1年目から症状があり、次第に口を大きく開けられなくなり、舌も縮んで、昨年誤嚥性肺炎を起こしてからは口からの飲食ができなくなりました。一方で私の知っている人で発症10年目で口と舌の症状が速くて発話が難しいですが、口からの飲食がゆっくり時間をかけてできる人もいます。
口や舌や喉の麻痺症状(球麻痺と書いてきゅうまひと読みます)がいつやって来るのかは、発症してから早い人や遅い人があってまちまちです。
唾液を呑込むだけでどうして誤嚥するのでしょか?
健常者の皆さんはこういう疑問を持たれますよね。
1日の殆どを吸引してます。
喉の中は食道と気道に分かれているのですが、口から入った飲食物は健常者であれば、弁が自動的に動いて食道へ流れていきますが、ALSで嚥下症状が進行している人は、ゴクンと呑込むときの喉ぼとけの上下運動が弱くなり弁が正常に動かなくなると誤嚥を引き起こします。また、喉の奥にある窪みに溜まりやすく、窪みに溜まった唾液が溢れて肺に流れ込んで肺炎を起こすこともあります。
1年前は既に食事の大半を胃瘻から入れて、口からはミキサー食かキザミ食の少量を入れてました。お寿司ですと2貫位しか食べられなかったので、4貫をハサミで四つに切って、4種類の味を楽しんでました。しかし、嚥下症状が更に進み、この食べ方も長くは続きませんでした。
口からの飲食が全くできなくなったことへの苦痛はありましたが、気管切開を遅らすためには我慢するしかありません。
今は唾液の誤嚥を回避するための新たな課題に取り組んでいます。
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