難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

写真を撮る楽しみ

ALSを発症して5年目です。私は上肢から障害が進行していて、3年前に肩関節全廃で身体障害者手帳を受け取りました。この時点で両手が上がりませんでしたが、手首が動かせて握力が左右とも15位あったので、デジカメ(270g)を持って写真撮影ができました。
この時は両手をVの字に曲げてカメラを持って膝の上に載せて、膝を曲げたまま勢いをつけて上げるとカメラを持ったまま両手を胸の位置まで運んで何とか撮影できました。


当時撮影した1部をお見せします。


2014年10月 胃ろう造設手術の1週間後自家用車で中央高速を飛ばして、長野県北八ヶ岳 麦草峠を目指し、途中で紅葉の名所に立ち寄りました。高速道路を運転したのはこの時が最後になりました。



2014年10月 長野県小布施を訪れました。ドウダンツツジが鮮やかに紅葉していました。



2015年4月 残雪の北アルプスを見たくて、長野県松本まで行きました。松本城と北アルプスをセットで撮りました。



2015年10月 長野県上高地岳沢湿原(かみこうち だけさわしつげん)です。
バスターミナル側から行くと河童橋を渡って、明神池方向へ7分位のところにあります。到着すると首が疲労して歩けなくなってしまい、20分位横になってました。明神池へ行く途中の木道から数メートル逸れたところに設置された面積8畳位の見晴台なので、そこに立ち寄った人から「大丈夫ですか?」と声をかけられると恥ずかしかったです。




幸い足には異常がなく普通に歩けたので、一人で公共交通機関に乗って桜や紅葉の名所へ行ったりして写真撮影を楽しみました。
この時は転倒したら自力で体を起こせないので、足元には十分注意しながら歩きました。


しかし、数か月後には両手を組んで胸の位置まで運ぶ力がなくなり、他の撮影方法を模索していました。そんな時家族で自宅近くの電化製品の店へ行き店内に並んでいるスマホに目が留まりました。当時携帯はガラケーを使っていましたが、スマホを体験するなら今しかないと思い、ガラケーからスマホへ代えました。スマホには様々な機能がついていて、Facebookも早速体験してみました。撮影した写真をFacebookの投稿に簡単に載せることができて新しい楽しみができました。


スマホを購入してからは写真撮影する時にデジカメを使わなくなりました。デジカメを持って出かける時、最初は肩に掛けてましたが、肩回りの筋肉が痩せてくると軽量カメラでも肩が痛くなるので、ウエストポーチの中に入れるようにしていました。スマホを持ち歩くようになってからはカメラがデジカメとスマホの二つになり、ウエストポーチに入れて歩くのが面倒になったので、写真撮影はスマホだけにしました。


2016年4月 自宅から地下鉄を利用して約40分の庄内川緑地公園です。


肩や腕、首の痛みや疲労感が徐々に増していきましたが、自宅で静養していても痛みが治まるわけではなかったので、外出はいい気分転換になりました。


3年前に15だった握力も、2年前に7~8に低下するとスマホを落としてしまうことが多くなり、スマートフォンリングをつけました。



20代から30代の頃は暇があれば、一眼レフカメラを携えて山に登ってました。風景写真が好きなので手が不自由になっても、可能な限り撮影を続けようと思いました。


公園などへ行けば柵やベンチを台の代わりにして何とか撮影ができました。


スマートフォンリングは握力が2~5に落ちた今ではとても重宝していますが、自力で撮影するのが難しくなりました。



2017年4月 南信州ヘブンス園原です。ゴンドラに乗って数百メートル上がった所に水芭蕉園があります。わたしはもう撮影が無理なので、同行した息子に撮ってもらいました。



写真撮影したい時は同行者に撮ってもらいますが、構図は私が決めるので、希望通りに撮ってもらえると満足感があります。
しばらくすると梅や桜の季節がやってくるので、体の状態が現状維持できれば、また撮影に出かけたいですね。