難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

口腔内の変化にはショックでした

2019年3月に気管切開手術をしました。



歩行ができたので手術の翌日には洗面台の前に立ち、天然水ボトルの水を口へ入れてもらってうがいをしてました。首に頸椎カラーを着ければ自力で口腔内を普通にゆすいでました。
ところが、入院中にうがいをしている時に担当医師が診に来られ、うがいを即時に止めるよう指示されました。
誤って飲み込んで肺に流れたら死にますよと言われてハッとしました。(今は喉頭気管分離してますので誤嚥性肺炎は起きません) 


口腔内を掃除して溜まる水はうがいの代わりに吸引チューブで吸い取ることになりました。




あの時以後、洗面台の鏡を見ることはありませんでした。

今年1月にSTさん(言語聴覚士)が口腔運動で鏡を持って来られ、2年ぶりに口の中を見たら随分症状が進行していました。
STさんは5年以上入っていただいてましたが、口腔リハビリの内容はいつも同じで舌の運動の時は「いいですね」としかおっしゃらなく、新しい提案もなかったので機能に大きな変化はないと思ってました。

ところが、鏡を見たら舌が想像以上に短縮、肥大し、口の開きが狭くなっていてショックが大きかったです。


最大限の口の開き 2022年8月


最大限の口の開き 2019年


あくびのあと口を閉じる前に舌を引っ込める動きが鈍いのでよく噛んでしまいます。


なぜ今まで口腔内に変化があれば教えてくださらなかったのか?

もう一つありました。気管切開の8ヶ月後に喉頭気管分離手術をし退院した時でした。

STさんからこれで誤嚥性肺炎の心配がなくなったので口から食べられますがどうしますかと聴かれ、少し落ちついてから考えますと返事しました。
今振り返るとあの時食べることにチャレンジすべきでした。その後STさんから口から食べる話がなく、気がついた時には舌や嚥下の障害が進んでいて時すでに遅しでした。
昨年末にSTさんに食べる訓練をしたいと言ったら喉頭気管分離しているのでOkの返事をされましたが、往診医からはレスパイト入院して神経内科医の判断を仰ぐようにとのことでした。
しかし、レスパイト入院するとコロナ禍であり、又、寝かされたままなので体幹や上下肢の機能低下が恐くて諦めました。
食べるというよりもプリンや豆腐のような軟らかい物をスプーンで口に含ませる程度なのに入院までしないといけないのでしょうか。

なぜ口腔内と嚥下機能の症状悪化に気がつかなかったのか?
STさんに頼り過ぎてた自分に腹が立ちました。ALSが進行した障害を元に戻すことができない病気であることを体験済みなのに。悔やんでも元には戻りません。


今年5月にSTさんが健康上の理由で長期休暇されることになり、事業所様が撤退されました。

過去の反省を踏まえ新しい事業所様へは自分の意向をしっかり伝えて、新しい口腔運動や咀嚼運動も取り入れてます。



先月ある事情で訪問看護ステーションを変えましたが、素晴らしい看護師さま、理学療法士の先生に恵まれ幸せだと感じています。
医療スタッフを一新し気持ちを新たに頑張ります。






最後までお読みいただきありがとうございました。