難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

肺炎予防のために

先日訪問入浴直後に寒気を感じました。
検温すると37度の微熱でしたが、入浴後は体温が上がるのでスタッフは異変に気づきませんでした。1時間後に再度検温すると38度近くに、脈が110に上がり体も熱くなってました。
昨年5月に発熱し救急搬送されたことがよぎり嫌な予感がしました。土曜日の夜だったこともあり在宅医と連絡がとれず、代わりにホームケアチームの方が来られ抗生剤の点滴を受けました。
コロナ感染については抗原キットで陰性でした。その後37度台後半に熱が下がり、翌日も在宅で抗生剤を投入し37度台前後にまで下がりました。
月曜日には平熱に戻り、倦怠感もなくなりました。PCR検査は受けずに終わりました。
発熱の原因は肺に貯留した痰による肺炎の可能性が高いとのことでしたが、まずは入院しなくて良かったです。



わたしは過去に数回肺炎で発熱してますが、その度に誤嚥が原因と診断されたので、2年前に喉頭気管分離手術を受けました。
誤嚥性肺炎は起きないので安心していたのですが、昨年5月肺に痰の貯留で発熱し入院してからは痰吸引を怠らないように気をつけてました。
車椅子移乗できる時間は週1.5時間程度で、その他の時間は寝たきりです。寝る姿勢は仰臥位なので、肺の背中側は痰が溜まりやすいようです。
吸引時にカテーテルチューブを気管支の奥まで通しますが、届かないと左右側臥位をとり排痰を促します。



前の痰吸引から1時間経って気管支の奥や肺の中で痰が動いているのに吸引で殆ど取れないことがよくあります。そんな時には側臥位が有効です。

肺や気管支に溜まった痰を放置すると肺炎を起こす原因となります。また、気道閉塞を起こすと死に至ります。
側臥位を毎日続けることが大切です。体を傾けると肺に溜まった痰が動くので吸引カテーテルチューブを気管支へ通すとよく取れます。わたしの場合は気管孔から10㎝〜15㎝くらいです。


また、端座位での深呼吸は背中側の肺を広げるのに有効です。

端座位は肺痰効果だけでなく血流を良くし、体幹維持にもつながります。天井や壁ばかり見ていると気持ちが暗くなりますので、たとえ短い時間でも端座位をとることは前向きな気持ちになれます。



頸椎が弱いため安全が最優先されますが、そのために端座位を止めてしまえばQOLが低下し将来に絶望です。問題は安全優先に配慮しながら、どうしたら患者の意向に沿えるかだと思いますが、事業所の方針もあるので難しいですね。
端座位に協力できない事業所も他のケアではよくやってくださってますので、感謝の気持ちは変わりません。


難病ALSの闘病生活はすべてが自分の意向どおりにいっている患者さんもいますが、ほんの一握りだと思います。

しかし、人工呼吸器をつけて延命した意味を考えると精一杯生ききることなんだと思います。



ALSの診断を受け絶望の淵に立たされ、路頭に迷っている方達へ体験を語って少しでもお役に立ちたい。これが今の気持ちです。この気持ちは他のALS患者さんと共通してます。


幸いにも知覚や脳は侵されてませんので、頭の悪さは生まれつきですが、SNS等を活用し精進を重ねていきたいです。







最後までお読みいただきありがとうございました。