難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

穴場スポット発見

今月2度目の2名介助が2時間30分確保できたので銀杏並木の黄葉を観に行きました。




介護タクシーから降りた場所が大通り庭園の前だったので立ち寄ってみました。
訪れたのは初めてでした。



市内の中心部にこんなに素晴らしい庭園があるとは知りませんでした。



紅葉、花、池が見事に調和しとても綺麗でした。
軽井沢にいるような気分を味わえました。


昼食後の時間にはサラリーマンで賑わっているのではないでしょうか。
その他の時間帯は人もまばらで静かなようです。



1時間近くいたので、当初の目的だった銀杏並木を散歩する時間がなくなってしまいました。

病気になるまでは市内の観光スポットには殆ど興味がありませんでしたが、旅行が難しくなった今は近くに目を向けると新しい発見が沢山あります。
今回は収穫が大きかったです。








最後までお読みいただきありがとうございました。

愛車との別れ

7年前の昨日は 愛車との別れの日でした。


8ヶ月も運転をしてませんでしたが、 ラジカット治療を始めたので、 もしかしたら 手の機能が回復し、 再び運転ができないかと 期待してました。
しかし、それもかないませんでした。
妻も娘も ペーパードライバーだったので、 運転する気はなくやむを得ず 処分することにしました。40000キロしか走ってなく、その約7割が通勤だったので本当に残念でした。



写真は愛車を手放す前年に一人で八ヶ岳までドライブし、途中紅葉の名所に立ち寄ったときのものです。
眼前には南アルプスの他に中央アルプス、御嶽山がそびえ素晴らしい景色に感動しました。また是非訪れたかったですが、病気の進行でハンドルをきると肩の痛みが辛く、高速道路を走ったのはこの日が最後になりました。


今は自力で立つことさえもできなく、日常生活をベッド上で人工呼吸器を着けて過ごし、食べることも声をだすこともできなくなりました。


ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症して数年後にどうなるのか聞いてはいましたが、本当にその通りに進行するのか半信半疑でした。


実は今も健常者の自分が重度障害者になった夢を見ているような、現実を受け入れられない気持ちなんです。昨日まで普通に生活していたのが、目を覚ますと全身が動かなく声も出せなかったと表現してもいいくらい障害の進行があっという間でした。

ALSは誰にでも発症する可能性のある進行性の難病です。発症すると幸せだった家族も絶望の淵に立たされます。
ALSが難病でなくなる日が一日も早く訪れるように治療研究が進むためにも、多くの人々にALSという病気を知っていただきたいと思います。








最後までお読みいただきありがとうございました。

スカッとした青空でした

一昨日はヘルパーさんの2名介助が2時間確保できたので、久しぶりに名古屋駅構内(約260m)を西から東へ抜けて正面玄関前の桜通りまで足を延ばしました。



イチョウ並木の黄葉を期待してましたが、まだ色ずいてなく残念でした。

しかしながら、新しい発見もあることに気づきました。


3年ぶりに見慣れていた景色を観ると目に入ってくるあらゆるものが新鮮に感じられました。



普段籠もっている部屋からは眺められないスカッとした青空、奇麗な秋雲が印象的でした。



良い気分転換になりました。






最後までお読みいただきありがとうございました。

新薬のニュースについて思うこと

メディアでALSの進行を遅らせる薬の臨床試験を開始したとか、慢性骨髄性白血病の治療薬として知られるボスチニブを投与したら、一部の患者で進行が止まったと報道されると患者全員にあてはまるかのように錯覚し、過大な期待をしてしまうんですね。



わたしの場合は5、6年前にテレビ報道でHGF,ペランパネルなど進行抑制薬が既存の薬品エダラボンと比べると有効性が高いと知ったときは期待が大きかったです。
5年待てば病気の進行が止まるかもしれない。気管切開しなくてもいいと勝手に思ってました。


しかし、治験が終了しても実用化されるまでまだ先のようでした。
待っている間に気管切開し人工呼吸器をつけて自力で体位も変えられない体になってしまいました。


わたしの知っている患者さんでIPS細胞に過大な期待を寄せていた方がいらっしゃいました。
その方はIPS細胞研究所への国家予算を増やしていただくために署名活動に奔走され、厚生労働省へ出向いて直接陳情されてました。
活動されていたことが新聞(地元紙)にも掲載されました。その後人工呼吸器を着け全身麻酔になられても頑張ってみえたと聞きました。

しかし、残念なことに先日亡くなられました。
8年間どんな思いで待っておられたのでしょうか。それを思うと胸が締め付けられます。


ALSはSMAやパーキンソンと比べると進行が早いのが特徴です。
重度障害者となったわたしは新薬誕生のニュースについて希望を持ちながらも過大な期待をもたないように考えています。

コロナ禍でも大学医学部付属病院などで休まず研究が続けられていると聞き、研究に携わっていらっしゃる方々には頭が下がります。

しかし、予算が少なく環境が十分整っていないようです。実用化されるまでにはもう少し待つことになるでしょう。

ALSが難病でなくなる日は必ず来ます。しかし、わたしの勝手な推測ですが、10年以上はかかるような気がします。



その時まで待って障害が少しでも回復したら、どんなに幸せでしょうか。
家族、スタッフさん、友人、そして同じ病気と闘ってきた仲間と喜びを分かち合えたら、、、。
喉頭気管分離しているので声が戻らなくてもいい。
軟らかい食べ物が少しだけでも食べられたら、、、。
上下肢が動いて歩けるようになったら、、、。



夢に終わりそうですが、その日がくるのを見届けたい気持ちはありますね。



今は目の前の現実問題と向き合うことが大事だと考えています。








最後までお読みいただきありがとうございました。

秋の公園散策

先日は半年ぶりに少し足を延ばし2キロ離れた公園へ出かけました。



普段は人がまばらで静かな公園です。



病気になるまでは殆ど訪れたことがありませんでした。


しかしながら、園内は高さ10mを超える楠などが茂っていてマイナスイオンを吸収しリフレッシュできました。



周回コースを散策していると小さな花壇がありました。



狭い面積の中で秋の花々が彩を競い合うように咲いていました。




花壇の隅っこにはコスモスも咲いてました。



秋を満喫しました。


来月再び紅葉を観に訪れたいと思います。











最後までお読みいただきありがとうございました。