難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

素敵な親子

声が出せなくなると意思伝達で苦労します。
伝達手段は色々ありますが、広く利用されているのが透明文字盤を使った伝達方法です。




透明文字盤は色々あります。
50音を並べたオーソドックスな文字盤の他に、オリジナルで作った文字盤を使っている人も多いです。


私はA4サイズの透明プラスチック板にマジックで書いた手作りの文字盤を使用しています。
相手に1秒でも早く意思を伝えたい。そのために自分に一番合った方法を見つけることが大事ですね。




自分が言いたいことを透明文字盤で読み取ってもらうには、訓練が必要です。


例えば「外は何度くらいありますか?」は文字数が14字ですが、訓練を始めたばかりですと読み取ってもらうのに数分かかると思います。
これを訓練を重ねて数十秒程度で伝えられるようにしたいです。



わたしは日常よく使う言葉で、例えば「眼を拭いてください」とか「口から吸引してください」などの定型文はパソコンにインストールした音声文字盤で読み上げて瞬時に伝えられるようにしています。



透明文字盤はできるだけ多くの人に覚えていただきたいですが、医療スタッフの皆さんは本来の仕事が優先されるので覚える時間が中々取れません。






いつもそばにいて下さるのはヘルパーさんなので、しっかり覚えていただきたいと思っています。


ヘルパーさんは現在9名ですが、外出時に同行して通訳としてお任せできる位に透明文字盤や口文字の読み取りが早くなるまでにはかなりの練習の積み重ねが必要です。





そのような状況で積極的に透明文字盤をしましょうと言ってくださる熱心なヘルパーさんがいると嬉しいですね。この方(kさん)はすごく努力される人で、透明文字盤を作って子供さんに教えて練習していますと聴いた時はびっくりしました。



驚いたのはそれだけではありませんでした。
ヘルパーさんの子供さん(小学3年)が透明文字盤に大変興味を持ち、夏休みの自由研究にしてくださっているとのことでした。
透明文字盤が面白いので友達にも紹介されてるそうです。



写真は子供さんが作成された透明文字盤の取扱説明書です。



私はALSを発症するまで透明文字盤を知りませんでした。ALSを発症すると声が出せなくなり意思伝達のために透明文字盤が必要だということは、本人や家族、知人等が患者当事者にならないと多くの人は知る機会がないと思います。




ヘルパーのkさんの透明文字盤に対する真摯な姿勢と子供さんに透明文字盤を通して身体障害者について教育なさっている姿には頭が下がります。素晴らしい親子だと思いました。











最後までお読みいただきありがとうございました。