難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

喉頭分離手術が決まりました

今月22日に喉頭分離手術をすることが決まりました。
3月に気管切開手術をした時に同時実施の選択肢もありましたが、声が出るのでスピーチカニューレが併用できるようにしたくて見送っていました。




スピーチカニューレです。
真ん中に穴があるのが特徴です。



昨年5月のレスパイト入院の時に気管切開を勧められていましたが、手術に対する恐怖心がありました。また、息苦しさを感じなかったことや手術後の生活の不安もあり先延ばししていました。


医師からは夜間だけTPPV(人工呼吸器)を着けて昼間はスピーチカニューレに代えればコミュニケーションができると聴いていたので、3月の気管切開ではその通りに手術をしていただきました。
ところが、手術後は気切部からの痰吸引が予想外に多かったので、医師から誤嚥性肺炎防止のために喉頭分離を早めたほうがいいと言われ、今月手術実施が決まりました。



現在は週2回程度で1回につき20分位気管カニューレの内筒をスピーチカニューレに交換することで声が出せますが、交換直後は普段の吸引では届かない咽頭部に痰が溜まっているので、口から息が吐きだしにくいです。



ここで呼吸の仕組みについて補足させていただきます。
気管カニューレを着けた人の呼吸は気管切開部(喉)からの吸気を肺へ送り、肺でガス交換した呼気が気管切開部(喉)から排出されます。

スピーチカニューレに交換すると気管切開部入口に一方向便のスピーチバルブで蓋をするので、気管切開入口から吸い込んだ空気が肺から体外へ排出される時は咽頭を通過して口か鼻から吐き出されます。



私が知っているALS患者さんにはスピーチカニューレを毎日朝から夕刻まで着けている人もいらっしゃいますが、私は痰が多いので長時間の着用を避けて、来客などで会話が必要な時だけスピーチカニューレに交換すればいいと考えていました。


しかし、思い通りにいきませんでした。
気管カニューレ交換は内筒を外して、スピーチカニューレと入れ替えるのですが、認められているのは医療関係者と家族に限定されていました
ヘルパーさんは交換ができないので家族の負担が増えました。




写真は気管カニューレです。外筒の中に
内筒が入っているので隠れて見えません。


写真は内筒です。



気管切開の時にはスピーチカニューレが着けられる方法を選択することによって、お喋りができる生活をイメージしてい
ましたが、使いにくく家族の負担増大があり十分活かせませんでした。


喉頭分離すると永久に声を失うことになります。ALSが進行すると構音障害が進んで声が出せなくなっていくと聴きましたが、私は口腔内を吸引すれば発声の勢いは半年前と殆ど変わっていません。


喉頭分離手術は5時間位かかり全身麻酔と聴いています。正直迷いがありましたが、妻は喉頭分離手術についての早期実施について賛成の意見を貫いてきました。


悩んだ末に誤嚥性肺炎のリスク回避や家族の負担軽減などを考えて覚悟を決めました。





最後までお読みいただきありがとうございました。