足が命綱です
生活リハビリだった歩行や立位を止めさせられてから足の筋力低下が加速しています。
足首の背屈は殆どできなくなり、脛の疲労が強く、足指が曲がり、パソコンは休みながら時間をかけないと打てません。
パソコンが打てなくなり意思の伝達ができなくなったら、患者の意に沿わないことをされてしまうことが恐怖です。
現在は一字打つごとに音声が出る文字盤を足で打ってますので、皆さんパソコン画面を見てくださりゆっくりですが、ほぼ正確に意思を伝えられてます。
医療スタッフさんで視線入力に変えたらと簡単に仰る方がいますが、ご自身で体験したこともないのにと少しがっかりしました。
視線入力は現行の足入力と比べると打つ速さが数倍遅くなるので長い会話や長文で思いを伝えることが難しくなります。
なぜそんなに遅くなるのか?
ワンタッチになってしまうからです。
視線入力に変えてどんなに早く打てるようになっても、現在の足入力の早さには及びません。
現在は左右両方の足でカーソルと決定を同時に行っているからです。
足で操作が難しくなれば視線入力になると思いますが、できるだけ長く足の機能を維持したいです。
私にとっては足入力が命綱です。
私にとって足が動かなくなるのは単なる足の麻痺ではないのです。
私は医師、訪問看護師、リハビリスタッフ(作業療法士・理学療法士・言語聴覚士)、鍼灸師、ヘルパー、ケアマネージャーと多くの方々に支えられてますが、身体の介護でいつもそばにいるヘルパーさんの他は一緒にいる時間が短いので、患者の気持ちの変化を見るのは難しいと思います。
トイレへの歩行を禁止された翌月の3月頃のことでしたが、脚の筋力低下について悩みを医療スタッフのXさんに打ち明けました。
返ってきた言葉に愕然としました。
「(Inayanさん)は発症してから今まで脚の進行が遅かったのでこれが普通なのです」と言われたので、「それは回答になってませんね」と反論してしまいました。
患者の気持ちに寄り添い考えて出た言葉だったと思いますが、焦点がずれてるように感じました。
その方はその後おみえになってません。
進行性難病ALS患者の気持ちまで理解してもらおうと願うのは無理があるのかもしれませんね。
ALS患者は人によって症状の進行が様々です。
私が知ってるMさんは5年前に気管切開し人工呼吸器を着けてますが、レストランで普通に定食を食べてます。
また、もう一人のMさんは私よりも早く気管切開してますが、スピーチカニューレをつければ以前と変わりなく座位で声が出せます。
しかし、この2名の方は足の麻痺が早かったので歩行は早くからできませんでした。
私は嚥下障害が早くて食べることができませんでした。
また、気管切開しスピーチカニューレをつけましたが、咽頭に溜まった痰を吸引し、背もたれの角度を30度にして何とか声が出せる程度でした。
その上唾液がすぐに溜まるので苦しくなり、20分程度で普通の気管カニューレに取り替えてました。
しかし、足の進行が遅く、気管喉頭分離手術後でもヘルパーさんの介助があれば50m以上歩いてました。
多くのALS患者を看てきたヘルパーさんに聞いた話ですが、私のように足の進行が遅い患者は極めて珍しいとのことでした。
仰臥位で両足が軽々と上がっていたのが、今は重くて上がりなくなり、足指も殆ど動かせなくなると足を使っての生活動作ができなくなり辛いです。
妻の負担も増大してます。
ヘルパーさんが入らない時間に着替えや背中の下へジェルを入れる時は、私が膝を立てて身体を左右に捩じって助けてましたが、今は筋力低下で足腰が上がりにくくなっているので、妻が渾身の力で身体を動かそうとしても動きません。
体力消耗とストレスが溜まってくると度々爆発もします。
訪問リハビリでは手足をストレッチするので関節拘縮を遅らせる効果がありますが、足の運動能力を抑えるのは難しいです。
パソコン入力すると足首や脛の疲労が強烈ですが、置鍼を貼ると痛みをパソコン入力ができる程度に抑えてくれます。
置鍼は深さ1ミリ程度なので、筋肉を傷つけなく痛みも感じません。
疲労感が強くなれば置鍼を貼る数も増えてます。足首から膝近くまで貼ってます。
ブログを続けられるのは置鍼を貼ってくださる鍼灸の先生のおかげと感謝しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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