難病ALSと闘う inayan777のブログ

私は現在ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘っています。この難病は10万人に1人と言われる原因不明の神経性難病です。今から100年以上も昔に発見された病気ですが、現在の医学では治すことができないのです。症状の進行は驚くほど速く、発症して1年3ヵ月後に胃瘻を造設して、その4ヶ月後には両肩関節機能全廃となり、身体障害者手帳3級(現在1級)になりました。介護認定も行っており要介護5になりました。このブログでは発症してから現在までの経緯や日々進行していく身体の変化、日常生活の様子、現在感じていることなどをご紹介していきたいと考えています。私は同じような難病や病気と闘っていらっしゃる方々と共にこの難病と闘い、絶対に乗り越えていこうと思います。また、この難病に少しでも関心をもってくださっている方々からもアクセスしていただければ大歓迎です。日々進行していく病気との闘いとの恐怖の中で、心だけは絶対に負けないように生きていこうと思います。ともにがんばっていきましょう!!

低圧持続吸引器6年ぶりの復活です

ALSでは口、舌、喉などの症状が進み、口の中で唾液をとり回し、呑み込むことが難しくなっていきます。


口や舌や喉の麻痺症状(球麻痺と書いてきゅうまひと読みます)がいつやって来るのかは、発症してから早い人や遅い人があってまちまちです。



私の場合は発症1年目から唾液が多く、3年目に入ると常に口にチューブをくわえて低圧持続吸引器で唾液を吸い上げてました。しかし、5年目には唾液と鼻炎からくる鼻漏が途切れることがなく、低圧持続吸引器での吸引が追いつかなくなり、誤嚥して熱を出してしまいました。その時からはパワーのある大型吸引器(商品名 パワースマイル)だけを使用してました。



気管切開してからは気管に溜まった痰吸引用としても利用しています。
6年間問題なく唾液吸引できましたが、最近チューブの先が舌や上顎にくっついてしまい唾液が吸えないことが多くなりました。唾液が吸えないと口角から溢れ出て顎をつたって首、肩にまで流れていきます。吸引圧を最小に下げても圧が強すぎて唾液が吸えないので、ヘルパーさんに吸引チューブをくわえる位置を何度も微調整してもらってました。


そこで6年ぶりに低圧持続吸引器をダメ元で使って見ることにしました。



結果は吸引圧が予想以上に強く問題なかったので、パワースマイルを痰吸引専用にしました。
唾液量は6年間で増えているので、まさか使えるとは思ってませんでした。低圧持続吸引器は手作りなので故障もありますが、ありがたいことに鍼灸院の先生がみてくださり順調に動いているので、今ではとても重宝しています。


低圧持続吸引器は熱帯魚用水槽で使われているモーターを改造した手作りですが、商品としても出ています。


パワースマイルは3万円位高額なのに対して、低圧持続吸引器は2千円程度?で購入し、娘がネットで調べて改造してました。24時間使ってましたので1年で壊れました。
低圧持続吸引器がすべての患者さんにあてはまるかどうかわかりません。
また、気管切開をされてない方は唾液が硬いと喉に詰まる恐れがあるので、パワースマイルクラスも用意された方が安全だと思います。








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防災訓練講習会が開催されました

先日防災訓練講習会が開催されました。
わたしの住んでいる地域は東南海地震が起きれば大きな被害を受けるので、行政や諸団体の主催で防災訓練が行われてます。
しかし、避難所(近くの小学校)は健常者を対象としてました。


今回の防災訓練講習会では役所の防災担当者様にも参加していただきました。
わたしの身体では搬送も避難所の生活も難しいので自宅待機と聞いて安堵しましたが、命を繋ぐためには地域住民の方々のご支援が必要となるので町内会長様、民生委員様にもご臨席いただきました。


看護師さんが講師になって、人工呼吸器のしくみ、非常用電源やアンビューの使い方についてレクチャーしてくださいました。


地域住民の方々にはアンビューは難しいとの意見がありましたが、人工呼吸器をご覧いただくのが初めての方々にはそのようなご意見が出て当然だと思います。


難病患者の生活の様子を知っていただけただけでも、講習会を行った意義があったと感じました。


今後も防災訓練として地域の方々の理解と協力が得られればと思います。
講習会の企画運営に携わってくださったスタッフ様、参加してくださった皆様に感謝いたします。






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ヘルパーさんとの別れ

現在ヘルパーさんは重度訪問介護制度を利用し約20名入ってくださってます。

技量も性格も違うのでよく気がつく人、リラックスできる人、理解するのが早い人、クールな人、せっかちな人、頑固な人、気疲れする人などまちまちです。


そんな中、わたしがとても頼りにしていたDSさんが転職でお辞めになったのはショックでした。


お世話にんったのは1年5ヶ月でしたが、ベテランヘルパーも苦手とする口からの吸引は他のヘルパーの手本でした。
また、透明文字盤の読み取りも早く、何より気に入っていたのは素直な人だったことです。挨拶が明るく一緒にいて疲れない人でした。



もうお会いすることはありませんが、新天地でのご活躍とご健康を祈ってます。
DSさん、ありがとうございました。








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我が家のもみじに異変

もうすぐ10月ですが、ようやく秋らしい天候になってきました。
今年は35度を超え最低気温が25度を下回らない日が何日も続き記録的な暑さでした。


我が家のもみじは葉っぱの上の方が暑さで枯れてしまい秋の紅葉が心配です。


こんなもみじを観るのは初めてです。


このもみじは樹齢100年近い(推定)老木で年々小さくなってます。幹の割れ目から中を覗くとカスカスで痛々しいです。
戦前・戦中・戦後80年近く我が家を見守ってきてくれたもみじの木です。


例年はこんな感じです。



何とかガンバってほしいですね。








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痰吸引や水分補給を怠らないようにしてます

症状の進行のしかたは人それぞれですが、ALS患者さんは痰吸引を怠らないことがとても重要だと実感しています。


わたしが発症5年目に入った時は肺活量が2000を切りゆっくり歩かないと息切れして苦しかったです。医師からは気管切開を勧められましたが、引き延ばしてました。因みにバイパップは就寝中だけ装着してました。
足がしっかりしていたので、自力で階段を上り降りし家の周りを散歩もしてました。


ところが、ある晩椅子に掛けてヘルパーさんと会話中に突然息苦しくなりました。痰詰まりです。救急車を呼んでる余裕がなかったので、妻が鼻から吸引カテーテルチューブを30㎝位奥まで通して痰がとれました。危なかったです。
これがきっかけで気管切開を決断しました。


2019年3月に気管切開手術、11月に喉頭気管分離手術をしたので万全だと思ってましたが、気管からの痰吸引を怠ると肺炎を起こす恐れがありました。
また、気管内に痰が溜まり気道閉塞を起こすと肺へ空気が送り込まれなくなるので死に至ります。


わたしは今年に入って夜中に呼吸苦で目を覚ましたことが2回ありました。ヘルパーさんを呼んで痰吸引できましたが危なかったです。

気管切開前後とも共通していたことは呼吸苦になる当日や就寝前が痰が硬くて余り引けてなかったことです。原因としては水分摂取量、湿度、1日の痰吸引回数(吸引量)などが考えられます。


対策として水分補給を多めにしたり、乾燥した季節には部屋の湿度が下がるので加湿器を焚くようにしています。その他に毎日カフアシストでトレーニングし、一日中ベッド上で仰臥位なので側臥位の時間を設けるように気をつけています。

気管切開手術、喉頭気管分離手術までしたので、気道閉塞でころっと逝ってしまうのは避けたいですね。支援してくださっている医療・介護スタッフさんに申し訳ないと思います。


あと何年生きられるかわかりませんが、家族のこと、この国の行末が気になります。








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